5月27日 富嶽を飛ばそう会

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       第11回中島飛行機スケール大会が5月27日(日)に開催されました。
        
        気持よく晴れた5月の太陽の元で、富嶽の爆撃機型、旅客機型の素晴らしく重厚な飛行に接する事ができました。
        
        以前に完成、飛行している爆撃機型に加えて、今回はページェントにも出場した富嶽の100人乗り旅客機型も同時に飛行
        しました。
        富嶽計画は太平洋戦争が始まった翌年の昭和17年に、中島飛行機製作所社長の中島 知久平氏の発案で開始され、太平洋を
        越えて米国本土を爆撃できる航続距離と、敵戦闘機をしのぐ速度、武装を備え、20トンの爆弾を搭載できるという性能を目標
        に計画が進められました。
        エンジンには空冷4重星型36気筒、出力5200馬力を予定し、本来の爆撃機は勿論、20mm機関砲を胴体下部に96門装
        備した掃射機や20本の1トン魚雷を装備した雷撃機、さらには200名の完全武装降下兵を乗せる輸送機まで、まるで空想科
        学小説の世界のような発想で、いかにも巨人と云われた中島 知久平氏の本領を発揮したプロジェクトであった。
        
        旅客機型の実機は翼幅50m、爆撃機型は翼幅65mで外見上アスペクト比が異なりますが、コンステレィション(こう云われ
        てもARFに無い機体は知らない方々には無理かな?)のラインに似た流麗な姿は素晴らしいものでした。 飛行も安定して、
        その大きさと相まって堂々たる飛行姿には本当に感動しました。
        
        富嶽を中心としたこの大会は、正田会長はじめ、ライン進行の森様やスタッフの皆様のご尽力でスムースかつ安全に行われ、
        騒音、安全問題にも厳格に対処されており、楽しく素晴らしい大会でした。関係者のご尽力に改めて御礼を申し上げます。
        
        それでは富嶽の旅客機型、爆撃機型を中心にし、素晴らしいが数少ない自作機を含めた当日の模様を紹介させて頂きます。
        
         次回6月24日(日)はスケールフライト研究会、7月の15日(日)には多発機の
        集いと共にヴィンテージ・フライインのリターンマッチ版が開催されます。

離陸に入る富嶽旅客機型。6発のエンジンを共鳴させて走る姿には重厚さと気品が備わり、機体のラインの美しさは抜群だ!

 上空をフライパスする富嶽旅客機型の姿。美しい曲線で囲まれたラインは爆撃機型に比べると女性的だ!  

美しい側面を見せながら飛行する富嶽旅客機型。スーパーコンステレイションに似たラインが良く分かる。

滑走路狭しとばかりに着陸に入る富嶽旅客機型。さすがに6発、4mを超える機体の存在感は見る者を圧倒する。  

タッチダウン直前の富嶽旅客機型。大型の旅客機らしい安定した姿勢と動きが素晴らしい!

 着陸後に直進する富嶽旅客機型。ただただ貫禄だ! 着陸後は内側のエンジンを止めて外側のエンジンだけでタクシーする。  
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飛行の準備に入る富嶽。6発のエンジンを始動するのは大変だ!
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エンジンは快調、離陸地点に向かう富嶽。
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離陸前に最終エンジンテストを行う2名のパイロット。
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 いよいよ出発。 機体が滑り出しました。
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滑らかに加速して行きます。
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実機を彷彿させる姿勢で上昇しています。
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ユッタリと上空を飛行する姿は気品にあふれています。
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旋回する富嶽旅客機型。重量感にあふれています。
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着陸に備えて最終旋回をしています。
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いよいよ最終進入コースに乗りました。
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大型機らしく大きな進入コースを取っています。
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 段々機体が大きく見えてきました。
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組み立て台上の富嶽。大型機では組み立て台は必須アイテムだ!
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主翼後縁のフラップ。スムースな空気の流れを意識した工作。
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同じく内翼全般に渡るフラップ。
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主脚とエンジンナセルのアレンジ。
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機首のハッチは点検整備に便利だ。
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尾部のアレンジ。水平、垂直尾翼の工作が見事!
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失速対策の翼端にかけてのネジリ下げが良く分かります。
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 外翼は輸送、保管の便を考慮してパイプで着脱。
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エンジンスタートの準備が出来ました。
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 1基ずつエンジンを掛けて調子を見ています。
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ウン、これなら大丈夫。
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 機首のハッチを開けて点検しています。
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CCDカメラも搭載できます。
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 カメラを装備した場合には風防から撮影です。

富嶽計画に尽力されている「富嶽を飛ばそう会」会長の正田 雅造氏(右)と特別顧問で元海軍彗星のパイロット原 敬司氏(左)。

こちらは富嶽の爆撃機型。実機は全幅65mの巨人機で故中島 知久平氏がアメリカ本土爆撃を目標に計画を推進した。

6発のエンジンを回しながら離陸地点に向け移動する富嶽。実機は4重星型36気筒、5200馬力のエンジンを装備する予定だった。

離陸前の最終エンジンテストを行うモデル富嶽。多発機ではエンジンの調整は必須項目だ!

「エンジンの調子はイイゾー」とパイロットに目配せするサポーター。チームの信頼関係が最も発揮される瞬間だ!

富嶽発進! 堂々たるエンジン音を共鳴させて静かに加速する瞬間は、多くの仲間の期待と緊張が入り混じる。。

安定した姿勢で直進加速する富嶽を見送るサポーター。ここから先は信頼するパイロットに全てをゆだねています。

6発のエンジンを同調させて直進する富嶽。迫力のある翼幅4.33mの堂々たる機体は見る者を圧倒する。
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飛行に備えて組み立てを終えた爆撃機型富嶽。
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機体の組み立て、配線、配管は主翼中央のハッチから行う。
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組み立てに忙しい「富嶽を飛ばそう会」の皆さん。
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機首の形状や風防の形は旅客機型とは異なる。
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複雑に入り組んだ配管や配線。
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2組の受信機を使用するので、2本のアンテナを出しているところ。
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分解式の水平、垂直尾翼。大型機の輸送には必須アイテムだ!
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仮結合した水平尾翼。テンションを保つには輪ゴムを使用している。
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主翼取り付け部。強度を考えた設計と手際の良いリンケージ。
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同じく水平尾翼周り、垂直尾翼も必要に応じて分解出来る。
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こちらは大会参加機の100式司令部偵察機。
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エンジンは155×2で、機体は完全スクラッチ。
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主翼中央下面のハッチ。整備ポイントが集中している。
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どうも調子が…、取りあえずしまいますと云う宮澤氏。
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