昭和十五年、紀元2600年に制式採用された「零式艦上戦闘機一一型」は「 ゼロ戦 」の
愛称で親しまれています。
ここに紹介する機体は原田信雄氏によって復元され、靖国神社の遊就館に奉納・展示されて
いる現存するゼロ戦五二型の写真です。
五二型は、初期型より主翼の両端を短く円形に整形されて、栄二一型発動機に推力式単排気
管を採用して速度がかなり向上し、零式戦闘機の中では最も多く生産されました。
プロペラの回転と機銃の発射間隔との同調装置を備えた、九六式艦戦以来の九七式7.7ミ
リ機銃(弾倉600発)2挺に加え九九式20ミリ機銃(125発)2挺が装着されました。
投下式増装燃料タンク(300リットル)を使用すると、初期の二一型では航続距離は30
00kmを超えています。
諸元一般
型 式 二一型 五二型
発動機 栄一二型 栄二一型
発動機出力 940馬力 1130馬力
全 幅 12.00m 11.00m
全 長 9.05m 9.121m
主翼面積 22.44平方m 21.30平方m
全備重量 2421kg 2733kg
最大速度 533km 565km
実用上昇限度 10300m 11740m
最大航続距離 3110km 1920km
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