ブリュースター F2A バッファロー艦上戦闘機などの後継として航空機
メーカーのチャンス・ヴォートが1938年2月に開発を開始した。Corsair:
コルセアとは海賊の意。逆ガル翼が特徴的な機体である。
1938年2月にアメリカ海軍が、戦闘機の開発要求を出し、チャンス・ヴォ
ートは4月に1,200馬力級エンジンを搭載するV-166A案と2,000馬力級エン
ジン搭載のV-166B案を提出した。当時、戦闘機用エンジンの主流は1,000
馬力以下であったが、6月11日にV-166B案がXF4U-1として、海軍より試作
発注がなされた。当時としては大きさも怪物級であり、海軍で一番大き
なプロペラをつけた、海軍一重たい艦上戦闘機となった。
航空母艦への着艦が難しいとの評価が下されると、初期生産機はすべて海
兵隊に引き渡され、陸上機として運用された。この機体は主に太平洋戦線
に現れ、初陣で零戦に「セントバレンタインデーの虐殺」と呼ばれる敗北
を喫する。日本側搭乗員からF6Fは手強かったという証言が多かったのに
対し本機はそれほど苦手意識は持たれていない。 本機は加速性能はいい
が上昇率は高くなく最適上昇速度も232km/hと低い。 運動性は高速時のエ
ルロンの利きはいいが低速時は悪く、ラダーも重くてスピンからの回復が
困難など問題を抱えていた。 このような問題があるためベテランの乗る
零戦なら十分互角以上に戦うことが出来た。 アメリカ側でも運動性のい
い日本機相手ならF6Fの方がいいというパイロットが多かった。
性能諸元(コルセア)
全長 ; 10.27m
全幅 ; 12.49m
全高 ; 4.50m
正規全備重量; 5634kg
エンジン ; P&W R−2800−8(離昇出力:2200馬力)
最大速度 ; 671km/h
武装 ; 12.7o機銃×6
爆装 : 454kg×2
5インチ HVAR(小型ロケット弾)×8
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