ソッピース・トライプレーン


  ソッピース・トライプレーン 
ソッピース・トライプレーンはイギリスの単座戦闘機で、第一次大戦中にソッピース航空機製作所の
ハーバート・スミスの設計により、製作され、初飛行は1916年5月28日し、1916年12月
に実戦に投入された。パイロットからは愛称としてトライプ・ハウンドもしくはトライプと呼ばれた。 
トライプレーンの開発はソッピース社の自己開発からはじまり、胴体と尾部はパップのそれに近かっ
たが、翼弦が短く、それぞれにエルロンが付いた3枚の主翼を持ち、調整可能な尾翼を装着していた
ので、パイロットはトリムを取って手放しでも飛行できた。
最初の試作機はソッピース社のテストパイロット、ホーカー・ハリーの操縦で、1916年の5月2
8日に初飛行し、軽快で、調和のとれた良好な舵の利きをしめした。
次の試作機は130馬力のクレジェー9Bロータリーを装備して1916年の8月に飛行し、12月
にはフランスに送られ、この機体はいくつかの中隊で転換訓練に使用された。
トライプレーンの戦線登場は大成功で、優れた上昇力と高い実用上昇限度はアルバトロスDVに対し、
ダイブでは遅かったが、優位を保った。
トライプレーンは現地での修理が難しく、急降下ダイブ中に主翼が折れる等構造上の弱さや、武装の
貧弱さなどが指摘され、ソッピース・キャメルが1917年の後半に参戦すると実戦から引き上げら
れ、戦線での活動は比較的短い期間でおわり、生産も比較的少数の147機にとどまり、戦線から後
退後には終戦まで訓練に使用された。 
近代に入ってからもトライプレーンの人気は高く、多くの博物館や個人による複製機を生みだした。
    諸元一般  (クレジェー9B装備機)
       乗員   1名
       全長   5.73m
       翼幅   8m
       全備重量    642kg
       エンジン    クレジェー9B回転式
               130馬力
       性能      最大速度    187km
               航続距離    450km
               実用上昇限度  6.250m

      
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