DH82タイガー・モス


 DH82タイガーモス
DH82タイガーモスは、ジョフリー・デハビランドによって設計された1930年代の複葉機で、
1931年10月26日に初飛行し、おりからの大戦に備えて量産が開始され、総計7000機が
生産された。イギリス空軍では1952年まで初級練習機として使用され、カナダ空軍、オースト
ラリア空軍、インド空軍、パキスタン空軍などの国でも使用された。戦後余剰のタイガーモスは、
飛行クラブや個人使用に販売され、多くの機体が民間で使用された。現在においても、多くのタイ
ガーモスが尾輪式ライセンスの練習機として使用されている。
タイガーモスの原型は、デハビランドDH60ジプシー・モスで、根本的な変化は、上翼を前方に
移し、揚力の中心を維持するために、後退角を与えることだった。その結果、タイガーモスは、イ
ギリス空軍最初の後退角付飛行機となった。
またタイガーモスの設計で特記すべき点は差動式エルロンで、この設定はエルロンを使用したとき
に生じるアドバース・ヨーを打ち消す作用をした。  
まもなくタイガーモスは、簡潔な構造と安価さに加え、初期訓練では安定して寛容な飛行性能を示
し理想的な練習機であることが証明された。更に空中広告、救命機、曲技飛行機、農薬散布機、グ
ライダー曳航機としても多用され、しばしば有名な曲技機であるスタンプSV4と比較された。
                諸元一般
           乗員    2名
           全長    7.34m
           全幅    8.94m
           全備重量  828Kg
           エンジン  デハビランドジプシーメジャーT
                                  空冷倒立4気筒  130馬力
           性能    最大速度      175Km
                          航続距離      486Km

      
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