ソッピース・パップ(2)


 ソッピース・パップ
ソッピース・パップは、第一次大戦に使用されたイギリスの単座複葉戦闘機。
1916年2月に初飛行し、1916年10月から就役し、イギリス王立空軍、イギリス空軍、
イギリス海軍で使用され、パップの正式名称はソッピース・スカウトで、パップの愛称はより
大型のソッピース・11/2ストラッターと比較して小型のために付けられた。生産は191
8年まで続けられ、総生産数は1.770機。
パップは50馬力のグノーム・ロータリーエンジンを装備した、会社のテストパイロット、ハ
リー・ホーカーの個人機だった1915年設計のソッピースSL/TBPを基礎としており、
1916年の初頭にソッピースはこの機体を戦闘機として開発した。
パップは基本的には木造構造で、羽布でカバーさたれ、食い違い翼を持つ複葉単発機で、ほと
んどの機体は80馬力のル・ローン装備だったが、本土防衛用の機体は1917年により出力
のある100馬力のグノーム・モノスーペープを使用し、一基の同調式ヴィッカース7.7mm
機銃を装備していた。
パップの軽い構造と大きな翼面積、両翼に装備されたエルロンは、良好な上昇率と運動性能を
可能とし、ドイツのアルバトロスDVに比較して半分の馬力と武装にも係わらず、十分に対抗
できた。 
1917年になると、パップは第一線でドイツの戦闘機に対抗できなくなり、ソッピース・ト
リプレーンやソッピース・キャメルに交代した。
ソッピース・パップは海軍でも空母への着艦テストに使用され、1917年の8月2日にエド
ウィン・ダニング中隊長により、世界で最初に空母フューリアスに着艦した機体となった。
 写真の機体はイギリス、コスフォードのRAFミュージアムに展示されている機体。
      
      諸元一般
         乗員    1名     
         全長    5.89m
         翼幅    8.08m
         全備重量  557Kg
         エンジン  ル・ローン 空冷回転式 80馬力
         最大速度      180Km
         実用上昇限度    5.600m
         航続時間      3時間

      
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