ＲＡＦ・ＳＥ－５ａ
ＲＡＦ（王立航空機製作所）のＳＥ５は、第一次世界大戦のイギリス複葉戦闘機で、設計はファーンバラー
（日本語ではファーンボロー）の王立航空機製作所でヘンリーフォーランドを中心に、新型の１５０馬力の
ヒスパノスイザ８ａＶ８エンジンを前提に行われた。
試作機は１９１６年の１１月２２日に初飛行し、最初の２機は主翼の強度不足により墜落して失われたが、
３機目の試作機は量産が開始される前に改修され、高速でのダイブも可能となった。
ＳＥ－５は空中で安定しており、初心者にとっては優しくて安全な機体で、優れた射撃プラットフォームと
なった。同じくキャメルほどではないが、運動性にも優れており、またスパッドＳ．ⅩⅢと同等の大戦中の
速度の速い機体（２２２ｋｍ）の一つだった。
ＳＥ－５はキャメルの２丁に比べ、一丁の0.303口径の同調式ヴィツカース機銃を胴体に装備し、さらに主翼
上面に装備したルイス機銃はレールに沿って移動が出来、装弾時には引き下げ、射撃時には操縦桿に取り付
けられた発射レバーで射撃し、前方のみならず下方からも一種の斜め銃として射撃できた。
ＳＥ－５の最大の長所はその高々度での性能と降下時の加速性能で、フォッカーＤ７が現れて、他の連合軍の
機体が性能で劣っていても、ＳＥ－５は対抗できた。
初期のＳＥ－５は７７機のみが生産され、次いで２００馬力のヒスパノスイザ８ｂを装備したＳＥ－５ａに
なったがエンジンに問題があり、更にヒスパノスイザエンジンの高圧縮型である２００馬力のウォルズレー・
ヴァイパーエンジンを装備することでエンジン問題が解決された。
総計６２６５機のＳＥ－５各型がオースチン、マーチンサイド、ヴィッカース、ウォルズレーエンジン社、
等の６つの会社で生産された。
諸元一般
乗員 １名
全長 ６．３８ｍ
最大離陸重量 ９０２Ｋｇ
性能 最大速度 ２２２Ｋｍ
航続距離 ４８３Ｋｍ
武装 0.303口径の同調式ヴィツカース機銃 × １
0.303口径上翼装備のルイス機銃 × １
１８ｋｇ爆弾 × ４
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