メッサーシュミットMe262

      
 メッサーシュミットMe262は世界最初に実戦参加したターボジェット戦闘機。
 第二次大戦中1944年に出現し、ドイツ空軍の戦闘機、爆撃機、偵察機、迎撃機をこ
なせる万能機となった。出現が遅かった故にあまり戦争に影響は与えられなかったが、メ
ッサーシュミットMe262の損害100機以上に対し、509機の連合軍機を撃墜した
といわれる。
 メッサーシュミットMe262の開発は大戦が始まる前にプロジェクトP1065とし
て開始されていた。最初の設計は1939年に完了しており、その設計は実際に就役した
機に非常に似通っていた。新しいジェットエンジンの問題を含む諸問題で開発が遅れ、ま
たエンジン開発の予算も、高官達が戦争は在来の機材だけで容易に勝てるとの見込みから
不足した。1943年に生産型メッサーシュミットMe262が初飛行したが、この時点
でもエンジン開発の遅れ等の事情が計画を大幅に遅らせていた。
 メッサーシュミットMe262の最初の試験飛行はBMW003の搭載を予定していた
が間に合わず、1941年4月18日にJumo210ピストンエンジンを機首に装備し
て開始された。
 このエンジンはBMW003が装備された後も安全策のために残され、実際に最初の飛
行でBMW003エンジンが停止した際に役立ち、1基のエンジンでの着陸に成功した。
 BMW003エンジンは不安定だったため、新たに入手可能となったユンカースユモJ
umo004エンジンに換装された。試験飛行が続行されたが、エンジンは引き続き不安
定だった。エンジンの不足は戦略物資、たとえば高温に耐えられる金属等の不足に起因し
ている。
 エンジンが完成後も、実用寿命は50時間とみられ、事実ほとんどの004は12時間
の使用にしか耐えられなかった。パイロットが慣熟すればエンジンの寿命は20−25時
間となった。エンジン交換の時間は3時間とされていたが、実際には不完全な部品や不適
切な地上要員の訓練が原因で8〜9時間だった。
メッサーシュミットMe262の滞空時間は60〜90分だった。

一般性能
 全長10.60m、翼幅12.60m、全高3.50m、
 全備重量7.130キロ
 エンジン2×ユンカースJumo004
 最大速度 900 km/h (559 mph) 
 航続距離 1,050 km (652 mi) 
 実用上昇限度 11,450 m (37,565 ft) 
 上昇率 1,200 m/min (3,900 ft/min)
      
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