クレムL25

      

   クレムL25
クレム軽飛行機製作所は、以前はツエッペリン社やダイムラー航空機の技師だったハンス・クレム
によって1926年に設立され、1930年代にスポーツ機や旅行機の製作を手がけたドイツの航
空機製作所で、ダイムラー社で働いているあいだにクレムは強度と重量軽減を満たす、木製構造の
軽飛行機を開発した。
この機体は製作が容易で、軽量、軽翼面荷重で空力的に効率が良く、低出力のエンジンでも十分飛
行出来る機体となるはずだった。 
クレムの最初の設計は、7.5馬力のインデアン・モーターサイクルエンジンを使用したL15で、
この機体は1919年の初頭に12馬力のハーレー・ダビッドソンのエンジンで飛行した。 
クレムは、L15のために製作が容易な4角形断面の筒状胴体を設計し、更にL20を設計し、生
産のために彼の会社を立ち上げた。 
L20は20馬力のフェルディナンド・ポルシェ設計のエンジンを装備し100機以上製作された。
さらにL20からL25が開発され、この機体はクレムの設計による最高の機体で、14種の異な
るエンジンを装備可能で、1928年―1939年の間に700機以上生産され、製造権はイギリ
スとアメリカにも売却された。イギリスでは、BAスワローとしてライセンス生産された。
L25は、簡単な曲技飛行も行え、練習機として、またスポーツ機としても広く使用された。多く
の飛行競技会にも出場し、いくつかの長距離飛行記録を立てた。
写真の機体はドイツ、ミューニッヒ(ミュンヘン)のドイツ博物館展示機。

                諸元一般
                      初飛行     1935年
                      翼幅      13m
                      全備重量    720km
                      速度      140km
                      エンジン    ヒルト直列 HM60R   
                                      75馬力

      
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