フォード・トライモーター
フォード・トライモーターは1920年代のエアライナーで、アメリカをはじめヨーロッパ、アフリカ、アジア、オーストラリア、南アメリカで
広く使用され成功を収め、愛称チン・グース(ブリキの鴨)と呼ばれていた。
フォード・トライモーターは、1926年の6月11日にエアラインに初就航し、8〜17人の乗客と二人の乗員を運び、その後ほとんどの米国
メジャー・エアラインで使用され、米国中に張りめぐらされた航空ルートを席捲したが、1934年に次世代の全金属機ボーイング247とダグ
ラスDC−2の出現により影が薄くなった
フォード・トライモーター機の旅客機としての全盛期は比較的短く、1933年には終わり、より近代的なエアライナーが現れると2次的な、
次いで3次的な位置に追いやられた。その後トライモーターは使用寿命をのばすための改修を受け、貨物機として1960年代まで飛び続けた。
特筆すべきは1927年に作られたフォード4−AT10号機で、C−1077の登録記号でアメリカ、メキシコを飛行し、後にG−CARCの
記号で5年ほどカナダを飛んだが、1936年に着陸事故で破損し、カナダのユーコン地方に1956年まで放置されていたが、回収され保存
されて、1980年代にグレッグ・ヘリックが入手してレストアを開始した。
そして2006年にC−1077は飛行可能となり、1927年12月の姿に戻された。これが写真の機体です。
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