フォッケウルフ190D−13


  フォッケウルフ190D
フォッケウルフ190は高々度性能が低く、当時アメリカ第8空軍のB−17は25.000
フィート前後の高度で作戦し、フォッケウルフ190は対応が難しく、軽武装のメッサーシュ
ミット109は、その高度まで上昇できたが、あまり打撃を与えられなかった。
設計者のクルト・タンクは当初からこの問題解決に取り組んでおり、1941年に機械式では
なく、排気タービン過給器付きの新しいエンジンを装備した、メッサーシュミット109を上
回る性能を持つ幾つかの改良型を提案していた。
3つの型が提案され、それらは排気タービン付BMW801を装備したB型、排気タービン付
ダイムラーベンツDB603を装備したC型,そして機械式過給器を付けたユンカースユモ2
13装備のフォッケウルフ190Dだった。
これらの機体は高々度飛行に適した装備と、与圧操縦席を装備する予定で、直ちに3つの型の
試作機製作の指示が出された。
開発中に排気タービンの不具合があり、B型の開発は中断され、C型とD型に集中されたが、
機械式過給器の改良でも2.5000フィートの高度でも十分に運用できることがわかった。
ドイツ空軍省は排気タービンを必要としない、簡単な設計に興味を示し、生産のギャツプを埋
めるためユンカース・ユモ・エンジンの使用を決め、Dモデルが将来のフォッケウルフ190
Dモデルとして採用された。より重いエンジンとのバランスを取るために、全長が1.52m
延長され、全長は10.192m(A−9型は9.1m)となった。
最初のDモデルは1942年の10月に完成した。
 フォッケウルフ190D−9に装備された、1750馬力のユモ213Aは、MW50パワ
ーブースト使用時には2100馬力を出し、最大速度686Kmに達した。
フォッケウルフ190・D−13の武装は、機首にプロペラ軸を通じて発射できる20mm
モーターカノン、および両翼付根にはMG151/20mm機関砲を装備していた。
写真の機体は,アメリカ、アリゾナ州のチャンプリン航空博物館に展示されているフォッケ
ウルフ190D−13.

      
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