DH89 ドラゴンラピード


 DH89デハビランド・ドラゴン・ラピード6〜8人乗り双発機は,デハビランド
86ドラゴン4発機の縮小版。DH89は角型の胴体断面と大きな側面窓、テーパー翼と
覆い付の固定脚を持つ。当初200馬力の6気筒ジプシー6エンジンを装備し,最初のプ
ロトタイプは1934年4月17日に飛行し,その後10年間にわたり生産された。総生産
数は728機で、当時は世界で最も広く使用された輸送機だった。 公式にはドラゴン・
ラピードの名称だが、 ラピードという名称で知られている。
 DH89は最大速度157マイル、巡航速度132マイル、初期上昇率は1000フィ
ート/分、巡航は19500フィート、航続距離は578マイルの性能を持ち、空虚重量
は3346ポンド、最大重量5500ポンド、翼幅は48フィート、全長は34フィート
6インチ、全高10フィート3インチ、翼面積は336平方フィート。
 1936年に機首の着陸灯、より厚さを増やした翼端と客室ヒーティングを装備。
 ドラゴン・ラピードは1937年に生産に入り、下翼エンジンナセル外側に小さなフラ
ップを装備し、初期の型も、後に同様な仕様に改修された。
 何機かのドラゴン・ラピードは、デハビランド社カナダ部門でエドフロートと長い背びれ
を装備し、同様にスキーを装備した機体も北部カナダで使用された。
 ドラゴン・ラピードには沿岸航空隊と空軍で使用された軍用仕様機がある。標準的なド
ラゴン・ラピードは機首右側にヴィッカース機銃、2発の100ポンド、または4発の2
0ポンド爆弾を装備する爆弾倉と、胴体上の可動式ルイス銃を装備し、長大な背びれを持
っていた、乗員は3名で、パイロット、無線士/銃手、航空士/爆撃手。
 軍用型はドミニーと呼ばれた。
写真の機体はイギリス、ダックスフォードのエアショーおよび同地で復元中のもの。

      
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