ソッピース・キャメル
ソッピース・キャメルは、その高い運動性で有名なイギリスの第一次大戦時の単座、複葉戦闘
機で、当初ソッピース・パップの代替として計画され、試作機は1916年の12月に初飛行
した。
前作のパップやトリプレーンとは異なり、ソッピース・キャメルは飛行が安定したものではな
く、操縦は難しく、たぐいまれな運動性に加え、強力なロータリー・エンジンのジャイロ効果
とともに非常にクセの強い機体だった。
110馬力のクレジェ9Z・エンジンを装備していたが、クレジェ・エンジンは燃料、気化器
のコントロールが神経質で、不適切な扱いは離陸時のエンジン停止をもたらす等のトラブルが
多く、練習生から悪評を受けることとなった。
飛行特性も、水平飛行ではテールヘビー気味で、トリプレーンとは異なり、失速すれば直ちに
スピンに入り、スピン特性も悪性だった。
しかしながら、ソッピース・キャメルは卓越した戦闘機で、プロペラ圏内から発射する2基の
7.7mmヴィッカース機銃は強力で、機体はより高い性能をもっており、ベテランの手にか
かれば、ソッピース・キャメルの運動性を凌駕する機体はなかった。
ソッピース・キャメルは1917年に実戦に参加し活躍したが、1918年になるとソッピー
ス・キャメルの性能は相対的に低くなり、地上攻撃に活路を見出した。
ソッピース・キャメルは5.490機が製作された。
写真の機体は、アメリカ、アラバマ州、フォートラッカー陸軍航空博物館に展示されている
ソッピース・キャメル。
諸元一般
乗員 1名
全長 5.71m
翼幅 8.53m
全備重量 660Kg
エンジン クレジェ9B
9気筒ロータリーエンジン130馬力
性能 最大速度 185Km
失速速度 77Km
航続距離 485Km
武装 ヴィッカース 7.7mm機銃 × 2
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