ヴァルティーBT−13ヴァリアント
ヴァルティーBT−13は、同社の前作高等練習機ヴァルティーV−54が、引込脚と強力な
エンジンを装備した機体だったが、高等練習機としての性能に問題があり、かつ1938年当
時の予算不足に悩むアメリカ陸軍空軍にはお荷物だったので、この機体をより簡素なものに再
設計し基本練習機(BT:ベーシック・トレーナー)とした機体。
BT−13ヴァリアントは、1939年の9月に最初の300機の発注がなされ、その後は、
前後席に操縦装置を持ち、新人パイロットに夜間や悪天候時の飛行を教えるための盲目飛行の
装備も備えた本機は、第二次大戦中最も広範囲に使用されたアメリカの練習機となった。
練習生からは独特の振動から、ヴァルティー・バイブレーターというニックネームで呼ばれた。
BT−13の生産が軌道に乗ると、エンジンのプラットアンドホイットニー・ワスプ・ジュニ
アーが不足し、この問題を解決して生産を維持するための対策として、ライト・ワールウインド
を装備したBT−15が生産された。
2000機のBT−13が海軍に移され、SNV−1、SNV−2Bと呼ばれた。
1944年に生産が終了したとき、総計11.537機のBT−13,−15が製作された。
写真のトレイナーブルーの機体はジョージア州のロビンス空軍基地博物館のBT−13,無塗
装の機体は、フロリダ州ペンサコーラ海軍博物館に展示されているSNV−2B.
諸元一般
翼幅 12.8m
. 全長 8.78m
性能 最大速度 290 Km
エンジン プラットアンドホイットニー・ワスプ・ジュニアー
R−985 450馬力
最大離陸重量 約 2トン
|